
高機能素材Week「塗料・塗装設備展」に出展!
展示会では、「添加剤」「溶剤」「顔料」「樹脂」「放熱材料」など、幅広い分野のコーティング材料において、「コーティング材料のワンストップソリューション」と銘打ち、ハイケムが厳選した中国メーカーの製品を紹介しました。
今回は、展示会で注目を集めた「防汚・放熱材料」のコーナーから、「親水性コーティング」と「球状シリカ」「球状アルミナ」について、担当者がご紹介します!
熱に強く、汚れがつきにくい「親水性コーティング」
ハイケムブースで注目を集めたのが、自社開発品である「水系セラミック 親水性コーティング」です。どのような点が来場者の注目を集めたのか、製品の担当である犬竹部長と時さんにお話を伺いました。
── 「親水性コーティング」とはどのような製品ですか?

当社の親水性コーティングは、ステンレスやアルミなどの金属の表面にシリカ系コーディングを塗布することで、金属の表面をガラスのような状態にする製品です。
①高い防汚効果
金属の表面をガラス状にすることで、親水性が高まり、汚れが落ちやすくなる防汚効果が向上します。例えば、親水性コーティングを施した金属表面に油性のマジックで落書きしても、水拭きだけで簡単に拭き取ることができます。
②高耐熱性
このコーティングの原理は、シリカなどのセラミック粉末を加熱して金属表面に化学的に固着させるものです。セラミックは熱に強い特長を持つため、親水性コーティングを施すことで金属の耐熱性を高めることができます。例えばステンレスの場合、400℃程度までの耐熱性と変色防止効果を発揮します。
── どのような用途があるのですか?

熱に強く汚れが落ちやすいので、キッチン・水回りの使用が最も想定されます。シンクやレンジフードに使用すれば、掃除の頻度を減らすことができるのではないでしょうか。
また、電化製品や鍋などの金属面に塗布することで、メーカー側も「お手入れ簡単家電」や「汚れが簡単に落とせる鍋」として売り出せるのではないかと考えています。
また、私が考える新たな用途として、現在一般的に普及しているアルマイト処理の代替としての活用も期待できるのではないかと思います。
アルマイト処理は、アルミニウムの表面処理によって、耐食性や耐摩耗性などを向上させるものですが、親水性コーティングをすることでアルマイト処理とは異なる質感や機能性を実現できる可能性があります。
ハイケムが厳選し、日本総代理権を持つ「球状シリカ」と「球状アルミナ」
展示会では、ハイケムが厳選し、日本総代理店契約を締結した中国メーカーの製品を複数紹介しました。その中で特に注目を集めたのが、半導体封止材用充填剤の用途として使用される「球状シリカ」と「球状アルミナ」です。ハイケムはこれらの用途で中国国内第3位のメーカーと日本総代理店契約を結んでいます。どのような製品なのか担当者に伺いました。
── 展示会では「球状シリカ・アルミナ」などの放熱材料が注目を集めたと聞きました。どのような製品ですか?

「球状シリカ」は、半導体デバイスのパッケージングなどに用いられるEMC(エポキシ・モールディング・コンパウンド)の充填剤として用いられます。
一般的にEMCには、電気特性の高いエポキシ樹脂が使われますが、コストが高いため、低コストかつ絶縁性・誘電特性に優れた「シリカ」が増量剤として使用されています。
また、球状にすることで樹脂への充填率が向上するため「球状シリカ」として知られるようになりました。
── なるほど、では「球状アルミナ」はどのような製品ですか?

アルミナは汎用価格で熱伝導性に優れているため、同様に球状化して放熱シートなどの充填剤として使用されています。
また、AIやパワー半導体用のEMCの充填剤にも使用されています。「球状シリカ」と比べるとコストは高いですが、放熱性が求められる用途で使用されています。