ハイケムで働く人 2024年01月11日

ハイケムで働くリケジョ座談会
私たちが理系を選んだ理由

今回の「ハイケムで働く人」では、リケジョ(理系女子)にスポットを当て、それぞれ、技術営業職と研究職として活躍する2名の理系大学卒の女性社員に参加いただきました。

理系を志した理由やリケジョから見たハイケムの魅力、中国のリケジョ事情などもお話いただいています!ぜひご一読ください。

食品健康素材課 張(E)さん
子どもの頃から日本への憧れを強くもち、18歳の時に若さの勢いで日本留学を敢行。日本語学校に1年程通った後、埼玉大学に進学し、化学を専攻。卒業後は、大学時代の人脈を経由して2013年にハイケムに入社。

東京研究所 張(B)さん
中学時代から化学が得意で、中国の大学で化学教師になるために勉強に励む。卒業後にもっと学びを深めたいという思いから日本へ留学し、筑波大学の修士課程で環境科学を学ぶ。大学在学中に、ハイケム東京研究所でアルバイトとして働いたのをきっかけに、2013年から正社員に。

どうして理系に進んだの?

——まずは、小さい頃はどんなお子さんでしたか?

張(B) 小さいときから理科、特に化学が得意で、中学時代はテストでクラス1、2の成績でした。

張(E) 私は親戚が日本にいて、小さい頃、お土産に日本のウォークマンやポッキーなどの最新の日本製品を買ってきてくれました。当時の中国にはそんな良い製品はなかったので、それを学校に持っていくと、みんなにすごく注目されたのを覚えています。

日本はとても高い技術を持ち、良い商品がある国だと憧れを抱くようになり、「日本に行きたい!」という気持ちを強く持つようになりました。


——なぜ理系を志すようになったのですか?

張(B) 一定の条件下で物質を反応させると、別の新しい物質を作り出せるのがおもしろくて、中学の頃から化学に興味が湧きました。また、筑波大学で環境科学を選んだのは、環境への興味も強かったからです。

張(E) 私は覚えるだけの勉強はつまらなくて、公式を理解していれば考えて解ける理系分野のほうが楽だなと思って、理系に進みました(笑)。

建築材料も食品も医薬品も身の回りのさまざまなものって化学の知識が基本にあるんですよね。だから、化学を専攻することは就職にも有利なんじゃないかと思ったのもきっかけですね。


——小さい頃から理系脳だったんですね!

張(B) そうですね、国語はあまり…特に英語は。読み取りは普通にできるんですけど。

張(E) 悪いと言うほどではないんですけど、文章を作るのは苦手ですし、つまらない文章を覚えるだけの勉強は意味がないと思っていました。理系科目だと技術や新しいものを作り出すことに関わってくるから学ぶ意義を感じることができました。

ハイケムは学びを活かせて働きやすい職場

——ハイケムへ入社したきっかけや、志望動機を教えてください。


張(B) 私は修士課程1年のときに、ハイケムでアルバイトしたことが入社のきっかけです。アルバイトは、サンプル管理室での勤務でした。そして大学卒業後に正社員として入社しました。日本では仕事を探すのも大変ですし、慣れたところで働けて良かったです。

張(E) ハイケムは職場の雰囲気もいいですしね。

張(B) そう、雰囲気も良いですし、ハイケムは働きやすい会社だと思います。

張(E) 私は学んだことを活かせる場所で働きたいなと思っていたところ、同じ大学の先輩から声をかけられたことが入社のきっかけです。「ハイケムで中国語と日本語、そして化学の知見がある人を探しているけれど、興味はないか」と声をかけられました。自分の学んできたスキルを活かせて、日中の架け橋になれる、すごく有意義な仕事だなと思い、ハイケムを志望しました。

——入社後はどのようなお仕事をしてきましたか?

張(B) 入ったばかりの頃は事務系の仕事をしていましたが、希望を出して研究職に移り、2018年の後半あたりから触媒の開発・評価に関する研究に従事しています。主にSEG®触媒や電解液用の触媒の研究開発です。

——大学院で環境科学を学んだ経験が活きているんですね。

張(B) SEG®触媒もそうですし、電解液用の触媒の研究はまさに脱炭素にも繋がる新しい研究開発分野です。大学院で学んだ環境系の知識を活かすことができ、今の仕事はとても充実しています。

——張(E)さんは、入社当時はどのようなお仕事をされていたのですか?

張(E) はい、最初はファインケミカルに関する部署で、主に医薬中間体などを取り扱う技術営業でした。日本の顧客は品質に厳しく、買っていただく前にたくさんの調査や検査が必要です。細かいところも確認しないといけませんし、資料作成にも多くの時間を要しましたね。

その後は、新規開拓専門の部署に異動となり、製品の売上や現状、将来像について多くの調査を行いました。新しい商品に触れられる経験はすごく楽しいのと同時に大変な仕事です。新製品が売り上げを生み出すようになるのはだいたい50件調査したうちの1件くらいです。調査が多く、忙しい仕事ですが、たくさん調査すればどれかは当たるもので、やりがいを感じられるお仕事でもありました。


——今は食品・健康素材課に在籍されていますね。

張(E) そうですね。今は食品・健康素材課で商品の新規開拓を担当しています。今まで取引のなかった大手企業にも定期的に訪問していて、まだ時間はかかりそうですが、進捗を感じられる案件もあります。今の上司は、食品業界のグローバル企業で管理職も経験されたベテランの方で、多くのことを学ばせてもらっています。

論理的に考える理系女子はかっこいい!

——理系女子でよかったことは、何がありますか?


張(B) やっぱり何か問題があったとき、文句を言うのではなく解決方法を考えるところから始めるのは、理系女子の良いところかな。

張(E) そう、問題があれば考えて解く。解けたらすごく「ハッ」とします。物事には理由があって、結果につながっているんですよね。そういうふうに考えられるところ、ちょっとかっこいいと思いませんか?

自分の研究してきたことが将来、世界中で役立つものにつながるかもしれないと考えると自信につながります。


張(B) あと、理論的思考能力も高いんじゃないかなと思っています。そう思わないですか?

張(E) どうでしょう? 感情的ではなく論理的に、高い視点から物事を見て考えられている気はしますね。

——理系女子でよかったことを伺いましたが、逆に後悔したことはありますか?

張(E) 私の場合、理系の進路を選んで後悔したのは、大学に入ってからですね。

張(B) なんで後悔したんですか?

張(E) 授業もテストも本当に難しくて、勉強が大変でした。レポートを出せば合格というわけではなく、実験内容について正しいレポートを出せないと合格をもらえません。自分の想像よりも簡単じゃなかったので、一時期理系に進んだことを後悔したこともありました。化学の実験は本当に忙しくて、大学生活はほとんど休みがとれず、自分の時間もあまり持てないんです。

——日本は理系に進む女性が少ないということがたまにニュースなどでも取り上げられたりするのですが、中国でもそうですか?

張(B) 理系に進む女性もけっこう多くなったと思います。前は日本のように理系クラスはほとんど男子で女子は数人でしたが、今は女性も増えてきています。

張(E) あくまで、私の感覚ですが、理系に進む女子の割合は日本より多いように思います。理系クラスだと若干男子が多いですが、男女半々くらいなんじゃないかな。

グローバルに展開するハイケムで活躍したい

——最後に、お2人の今後の目標を教えてください。


張(E) 私はけっこう大きい目標を持っていて、これからハイケムがグローバル展開するにあたってネットワークを構築し、食品関連の貿易業務においてリーダー的な役割を担っていきたいと考えています。

私は歴史が好きなのですが、15世紀から17世紀頃には大規模な航海で新しい航路や大陸が発見された、大航海時代と呼ばれる時代がありました。各地域の間に生じる情報の差を掴み、ニーズをマッチングさせて成功した大航海時代の事例は、現代のビジネスにも通じる部分があると思います。

今まで、ハイケムは日本と中国の取引がメインでしたが、仕入先・販売先ともに世界中へ展開する方向で動いています。実際、私もグローバル企業に勤めた経験のある先輩方からもいろいろな話を聞いて、世界は大きいんだと感じました。とても大きな目標ではありますが、グローバルに展開するハイケムで、リーダーシップを示せればいいなと考えています。


張(B) 私の場合はとてもシンプルです。ハイケムは触媒技術で世界一になる目標を掲げています。私自身の力はまだまだ小さいですが、このハイケムの世界一の目標の一助になれるよう日々努力を積み重ねていきたいですね。

関連記事
記事一覧に戻る