ニュースリリース
ハイケム、ポリ乳酸の樹脂グレード主要ラインナップで揃う
押出成形・射出成形・繊維グレードで幅広い用途に対応
ハイケム株式会社(本社:東京都港区 社長:高潮(たか うしお)、以下ハイケム)は、取り扱うPLA(ポリ乳酸樹脂)において、幅広いMFR(メルトフローレート)※1 を有するグレードの樹脂を新たにラインナップに加え、2月初旬より販売を開始します。これにより、本年1月に発足したにサステナベーション本部内の素材事業部において、生分解性プラスチック分野の拡販を図ります。
PLA(ポリ乳酸樹脂)は熱可塑性樹脂※2 であり、溶解時の流動性(溶融粘度)が成形時の大きな指標となります。一般的に溶融粘度が高いと流動性が低くなり、フィルムやシートなどを成形する押出成形※3 に用いられます。また、この流動性の値が低くなるにつれて、金型に押し込んで成形する射出成形※4 や繊維・不織布にも用いられるようになります。
今般、ハイケムが取り扱いを開始するのは、190℃、2.16kgの条件下でMFRが4~30g/10minまでのグレードで、広範囲な用途に向けた樹脂の提供が可能となりました。
ハイケムの取扱う新たなグレード一覧(190℃、2.16kgの測定下でのMFR)
MFR(g/10min) 主な用途
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4 押出成形※3 用途
10 射出成形用※4 用途
18 射出成形※4 用途、繊維用途
30 繊維用途
※1:MFR(メルトフローレート):溶解粘度、溶解プラスチックの流動性を示すインデックス
※2:熱可塑性樹脂:加熱によって軟化し,成形できるようになり,それを冷却すれば固化する特性(これには可逆性もある)を有する樹脂の総称
※3:押出成形:耐圧性の型枠に入れられた素材に高い圧力を加え、一定断面形状のわずかな隙間から押出すことで求める形状に加工する方法
※4:射出成形:加熱溶融させた材料を金型内に射出注入し、冷却・固化させる事によって、成形品を得る方法
ハイケムは中国の大手食品添加物メーカーの安徽豊原集団有限公司(本社:中国安徽省蚌埠市 以下豊原集団)の傘下である安徽豊原福泰来聚乳酸有限公司と戦略的事業パートナーシップ契約(SBAA)を締結、昨年8月より同社のポリ乳酸樹脂(PLA)の取り扱いを開始しております。今般のグレードの増強は、同社の生産品目の幅出しによるもので、今後も当社と共に、更なる市場開拓に取り組む計画です。
また、豊原集団の発表では、昨年8月に稼働を開始した5万トン/年のプラントに加え、今年度末までには2期目となる5万トン/年のプラントが完成予定であり、生産規模は10万トン/年に倍増します。今後のグローバルな市場ニーズの拡大に対応するため、昨年末に更に2基の30万トン/年規模のプラントの着工式を終え、2023年までには70万トン/年のプラントの稼働を予定しており、世界最大のポリ乳酸供給メーカーとなる予定です。
豊原集団では、今後も何百万トン規模で生産能力強化策を打出しており、汎用プラスチックから生分解性やバイオプラスチック樹脂へと切替えが進む中、世界の環境配慮に対応した品揃えに対応しています。
ハイケムは、世界で拡大する生分解性プラスチックへの要望に対応すべく、生分解性材料の取扱いアイテムを一層強化するとともに、汎用ポリエチレンに似た特性を有するPBAT(ポリブチレンアジペートテレフタート)や、海洋環境下でも生分解性を有する素材など、幅広い生分解性材料の幅出しも強化して参ります。加えて、コンパウンダーとの技術提携による独自グレードの開発や加工法の開発にも注力し生分解性材料の世界的な普及に貢献してまいります。
【このリリースに関する報道機関からのお問合せ】
ハイケム株式会社 広報室 担当:黒岩(090-6539-4213)
TEL:03-5251-8580 E-mail:koho@highchem.co.jp