• トップ
  • おしらせ
  • サステナブルマテリアル展(SUSMA)特集 出展担当者による見どころ解説!
おしらせ 2023年09月29日

サステナブルマテリアル展(SUSMA)特集 
出展担当者による見どころ解説!

ハイケムは、10月4日から6日に開催されるサステナブルマテリアル展(SUSMA)に出展する。今回の出展では、樹脂(ポリマー)だけでなく、植物由来の原料を使用したバイオマスモノマーやバイオマスポリオール、世界的な需要の拡大を見込むカプロラクトン関連製品なども展示予定で、担当者の言葉を借りると「環境素材のセレクトショップ」ともいえる品揃えとなる。まさに、中国の化学業界に強いネットワークを持つハイケムだからできることといってよいだろう。今回のSUSMAハイケムブースの見どころなどについて担当者に話を聞いてみた。



サステナブルポリマー

橋本

サステナブルポリマーの代表的な要素として挙げられるのが、「バイオマス」「生分解」「リサイクル」です。ハイケムが兼ねてから取り扱っている生分解性樹脂のポリ乳酸(PLA)ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)はバイオマス樹脂でもあり、両方の性質を持っています。ポリカプロラクトン(PCL)は化石由来ですが、海洋分解性を持つこともあり注目されています。また、バイオナイロンはエンジニアリングプラスチック用途としても利用可能な、注目のサステナブルポリマーです。また、r―PET(リサイクルペット)も取り扱っているので、お客様の用途に応じたポリマーの提案が可能です。

 
トウモロコシから生まれた生分解性プラスチック「ポリ乳酸(PLA)」
 

ポリ乳酸(PLA)については、2020年から日本の市場開拓を行っています。今や、提携している豊原集団の生産能力は40万トン/年となり世界最大のメーカーとなりました。また、豊原集団は原料のトウモロコシをワラなどの非可食原料への転換も視野に入れた研究開発を行っていて、より一層のサステナブル化が期待できます。

 
バイオマスかつ、海洋でも生分解する「ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)」
 

PHAはバイオマスかつ海洋でも分解されるということで、注目度の高いサステナブルポリマーです。ただし、ホモポリマーのままでは固すぎて成形性が悪いという課題があります。ハイケムの取り扱うPHAは、共重合技術によって成形加工性がアップしており、硬質から軟質まで複数のラインナップをそろえています。

 
エンジニアリングプラスチックにも使えるサステナブルポリマー「バイオナイロン」
 

ポリ乳酸(PLA)もそうなのですが、サステナブルポリマーは耐熱性が低くなるなど、物性に制約がある場合が多いのですが、バイオナイロンの場合は融点が250℃以上となり、自動車用途や電子部品などの、エンジニアリングプラスチックなどにも用途展開が期待できる点で注目のポリマーといえます。

一般的に普及しているナイロンは石油由来のPA66になりますが、ハイケムでは、近い物性を実現したバイオマス度43~45%のPA56とバイオマス度100%を実現した、PA510をラインナップしています。

バイオマスモノマー/ポリオール

プラスチックやゴムを作るための原料は、元々石油や天然ガスなどの化石由来のものに限られていました。そこに、最近になって、サステナブルとか環境に優しいといったような概念がでてきて、原料を植物由来のものに切り替えるための研究開発が活発になってきます。バイオ化には、基本的に菌類などを発酵させる製法などを用いるのですが、高い技術力が必要で、まだまだ、資本力の高い企業や大学などで研究開発されている段階。少しずつ商業化されてきているという感覚ですね。

バイオマスモノマーで最初に市場に出てきたのが、「コハク酸」と「1,3-プロパンジオール」です。この二つは既に量産されていて、コストも化石由来のものと同等程度です。ただ、用途がまだ限定的なので、工業用途などに向け、開拓が進んでいる最中といえます。

 担当者、注目のバイオマスモノマーはこれ!

バイオナイロンの原料:1,5-ペンタンジアミン
ポリウレタンの原料:1,5-ペンタメチレン-ジイソシアネート

1,5-ペンタンジアミン」は先述したバイオナイロンの原料です。バイオマス度100%で、他の原料と混ぜることで、バイオマス度40%くらいから100%のバイオナイロンを作ることができます。

そして、この1,5-ペンタンジアミンを化学反応させることで生成されるのが、ポリウレタンの原料となる「1,5-ペンタメチレン-ジイソシアネート」です。車のシート等に使われる、ポリウレタンの原料は基本的にイソシアネートとポリオール2つの原料が必要になります。イソシアネートはバイオマス化が難しく、ポリウレタンのバイオマス化が困難な要因となっていました。そういう意味でも、「1,5-ペンタメチレン-ジイソシアネート」はバイオマス度約70%を実現している画期的な製品といってよいと思います。

 
ラクチド
 

ラクチドポリ乳酸(PLA)の原料となるモノマーです。ラクチドを使用することで、乳酸ユニットが導入できるようになり、樹脂の高機能化や生分解性を付与できるようになります。ハイケムでは、中国で製造された、L-乳酸由来のL-ラクチド及びM-ラクチド、D-乳酸由来のD-ラクチドをラインナップしています。

 
フランジカルボン酸
 

小田村

フランジカルボン酸は、ペットボトルなどの原料となるPETの代替えとなるPEFといわれるポリマーの原料となる点において、今後最も注目されるモノマーの一つといえます。欧米で開発が進んでいましたが、ここ2~3年で中国でも製造されるようになってきました。東京オリンピックの時に使用されたペットボトルもこの素材からできていると聞いていますし、今後ますますPETの代替としての研究が進めば、プラスチックのバイオマス化に大きく貢献できる素材になるのではないでしょうか。

カプロラクトン関連製品

ε-カプロラクトン(イプシロン-カプロラクトン)

ε-カプロラクトンは、各種ポリマーの高機能化、生分解性樹脂など幅広い産業分野に応用されるモノマーです。今年7月にハイケムが提携する中国のメーカーが従来の製法に比べて安全性が高い技術を開発したことで安定的な生産体制を確立し、年間生産能力が11倍拡大し、5.5万トン/年となりました。

ε-カプロラクトンは、これまで生産量の影響で応用分野が限られていましたが、応用研究の活発化が期待できるようになります。

ポリカプロラクトン

PCL(ポリカプロラクトン)はε-カプロラクトンの合成によって得られる、化石由来の化学合成系生分解性プラスチックです。生体適合性が高く、熱や湿気、微生物にさらされることで水とCO2に分解します。海洋などの自然環境中での分解性の高さなどにより、昨今注目を集める生分解性プラスチックです。プラスチックやフィルムや繊維への実用化が実現しており、縫合糸やマルチフィルムなどにも利用されています。

カプロラクトンポリオール

ポリウレタンの製造に使用されるポリオールの一種です。他の種類のポリオールと比べて、耐摩耗性や耐熱性、低温特性などに優れ、バランスのとれたポリウレタンを合成することができます。

SUSMA出展にあたって担当者より一言

バイオマスモノマーについては、生産に高い技術力を必要とするため、普及している数や物性が限られている状況です。バイオマスのこういう製品を作りたいから、こういうモノマーが欲しいという問い合わせもいただくのですが、まだそう簡単にはいかないので、どちらかというと、バイオマスポリマーが新たに開発されて、それをどう生かせるかを各社が研究開発していくというのが現状ですね。

SUSMA展では、ハイケムの紹介する環境材料を広く知ってもらうことで、用途開拓がより一層進むことが期待できると思っています。

橋本

今回の出展では、石油由来のポリエステル、ナイロン、ポリウレタンの代替になりうる、サステナブルポリマー、バイオマスモノマー、ポリオールを紹介しています。ハイケムの強みはポリマーだけでなく、そのモノマーやポリオールなど総合的にワンストップで提案できる点です。

今回のSUSMA出展で、環境素材のセレクトショップとしての認知度を広げたいですね。

サステナブルマテリアル展展示会場

関連ページ

関連記事
記事一覧に戻る