ニュースリリース

2019年10月25日 プレスリリースC1ケミカル事業

日中のCO2低減を目指して‐C1化学と水素社会構築‐
C1化学の国際シンポジウムにて弊社社長が講演を行いました

日本鉄鋼協会 環境・エネルギー・社会工学部会が10月23日(水)に主催したC1化学の国際シンポジウムにおいて、弊社代表取締役社長の高潮(たか・うしお)は、C1化学とそのCO2削減効果等について講演を行いました。

当シンポジウムは、日本鉄鋼協会 環境・エネルギー・社会工学部会が主催し、弊社と日本化学工業協会が協力して開催されたものです。COと水素を有効活用し、CO2の低減に有効なC1化学は、今や中国では大きな産業として発展していますが、日本では未だ実現していない産業の一つです。このシンポジウムを通し、日中のC1化学の各分野における第一人者の研究者を始め、中国山西省及び陝西省の大型C1化学プラントのメーカーの代表者が先進のC1化学の技術事例等を紹介しました。


 弊社社長の講演では、

① 弊社が2009年から推進している、石炭等のオフガスから化学品(エチレングリコール)を製造する、SEG®ライセンス事業を紹介するとともに、SEG®法がいかに従来のエチレン法と比べCO2の排出を削減できるかを始め、石炭から化学品を製造する際に発生するCOに対する弊社の取り組みについて紹介しました。
② また、喫緊の「海洋プラスチック問題」に対し、伝統的なプラスチックを生分解性プラスチックに置き換えるために有効なC1化学の技術を紹介しました。
③ 副生CO2のリサイクルについては、現在中国で取り組んでいる、石炭ガス化による湿式改質や水素社会実現に向けた取り組みについても紹介しました。
④ 最後に、製鉄業界においてC1化学を応用できれば、より大きなCO2の削減効果が期待できると述べました。

 ハイケムは、日中において長年にわたって、C1化学技術に深く関わり、事業を行ってきた誇りと責任を十分に発揮することで、「地球温暖化」や「海洋プラスチック問題」等の地球の喫緊の課題に対して、高い品質の技術プロバイダーとしてのミッションを果してまいります。

【C1化学国際シンポジウム概要】

■ タイトル:日中のCO2低減を目指して ‐C1化学と水素社会構築‐
■ 主催:日本鉄鋼協会 環境・エネルギー・社会工学部会
■ 協力:日本化学工業協会、ハイケム株式会社
■ 開催日時:2019年10月23日(水) 10:30~16:55
■ 場所:鉄鋼会館 8階801号室
■ プログラム
10:30
基調講演 地球環境と資源枯渇を超克するための製鉄所の新しい役割  
丸川雄浄(中国東北大学名誉教授、中国鋼鉄研究総院顧問)

11:00
基調講演 多孔性金属-有機構造体(PCP/MOF)の開発と現状
北川 進(京都大学)

11:30
基調講演 新しいC1 化学反応と触媒の開発
椿 範立(富山大学)

13:00
基調講演 Fischer-Tropsch synthesis: fundamentals & industrial practices 李 永旺(中国科学院山西煤化所)

13:30
基調講演 Bifunctional Catalysis for Hydrogenation of CO and CO2 into Lower Olefins and Aromatics
王 野(厦門大学)

14:00
21 世紀の C1 科学 : 人工光合成を利用した CCU
瀬戸山 亨(NEDO)

14:30
C1 Chemical Product by Steel & Chemical co-production Process
-Steel coke off-gas Purification and Refining Process
楊 勇(中国鋼鉄工業協会)

15:10
Opportunities and Challenge of Syngas Chemical in China
宋 世傑(中国石炭工業協会)

15:35
変動水素供給に対応するトルエン水素化システム開発
難波哲哉(AIST)

16:00
低温改質プロセスに資する酸素ナノキャリアの開発
笘居高明(東北大学)

16:25
製鉄副生 CO のC1 化学高級品適用とCO2 削減効果
高 潮(日本化学会)

16:40~16:55 最終質疑応答とまとめ

【このリリースに関する報道機関からのお問い合わせ】

ハイケム株式会社 管理本部 総務部 担当 黒岩
TEL: 03-5542-0580  E-mail:kuroiwa@highchem.co.jp