ニュースリリース

2022年09月05日 プレスリリース素材事業

ハイケム、国内で二番目となる研究拠点を開設
生分解性樹脂の応用開発拠点として活用

ハイケム株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:高潮(たか うしお)、以下ハイケム)は、千葉県柏市に国内二番目となる研究拠点「株式会社ハイケム東京研究所 素材研究支所(以下、素材研究支所)」を9月12日から本格稼働します。

素材研究支所では主に、生分解性樹脂のコンパウンド、性能向上、応用開発を行ってまいります。また、基本合意書を締結した、株式会社リコー(以下、リコー)との高分子量ポリ乳酸(PLA)の量産化に向けた共同開発プロジェクトも同拠点にて注力してまいります。

ハイケムは、2020年8月に中国最大のPLAメーカーと事業戦略パートナーシップ契約を締結するなど、中国からの各種生分解性材料の取り扱いを強化しています。生分解性材料は微生物の働きで水とCO2に最終的に分解されるという特質があるため環境に優しい素材ですが、耐熱性などの機能性に課題を残しています。そこで、ハイケムでは、生分解性材料の合成、改質および応用研究を行っています。今般の素材研究支所の開設により更なる機能強化を図り、生分解性材料の高機能化に注力してまいります。

リコーとの高分子量PLAの共同開発を加速!

ハイケムは、リコーと共同で高分子量PLAの量産化に向けた共同開発を行っています。高分子量PLAとは、リコーがこれまで培ってきた超臨界二酸化炭素を用いた可塑化重合法で確立した製造技術で、重量平均分子量が30万以上のPLAであり、従来のPLA樹脂ではなしえなかった、耐熱性や強度性の高いエンジニアリングプラスチックなどの新しい用途への展開・拡大が期待できます。素材研究支所を、高分子量PLAの量産化検討の重要な拠点と位置づけ、リコーとの更なる連携強化を図り、量産化に向けた共同開発に一層注力してまいります。

株式会社ハイケム東京研究所 素材研究支所 概要
名称:株式会社ハイケム東京研究所 素材研究支所
所在地:千葉県柏市柏インター南2番35
延床面積:608㎡
構造規模:鉄骨造2階建
研究員数:10名

(参考)ハイケム東京研究所 概要
名称:株式会社ハイケム東京研究所
所在地:千葉県柏市柏インター南9番地3
延床面積:1663㎡
構造規模:鉄骨造3階建
竣工日:2021年5月31日
研究員数:32名(素材研究支所を含む)

ハイケム東京研究所の主要研究テーマは、C1ケミカル(CO、CO2などの一つの炭素原子から複数の化学製品を合成)で必要となる触媒および製造プロセス改良です。当社が2009年から注力するSEG®技術※で用いる触媒の性能改善及びコストダウン検討をはじめ、エタノールや高級アルコールなどのC1ケミカル誘導品などを製造するための触媒開発にも取り組んでいます。

※SEG®技術:合成ガスを原料とし、非石油由来でエチレングリコール(ポリエステル等の製造原料)を製造する技術です。この技術は、UBE株式会社が保有する技術をベースにしており、UBE株式会社がDMO技術を当社にライセンスし、当社が中国企業にDMOを含めたSEG®技術をライセンスするという形で、ライセンスビジネスを展開しています。

【このリリースに関する報道機関からのお問合せ】
ハイケム株式会社 広報室 担当:黒岩(090-6539-4213)・陳
TEL:03-5251-8580  E-mail:koho@highchem.co.jp