ハイケム株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:高潮(たかうしお)、以下ハイケム)は、株式会社リコー(本社:東京都大田区 社長執行役員:大山 晃(おおやま あきら)、以下リコー)が保有する高分子量PLAに関する技術及び知識に関する知的財産権をハイケムに譲渡する契約をリコーと締結しました。
ハイケムとリコーは、2021年より高分子量PLAを超臨界二酸化炭素を用いて、量産化するための開発を共同で推進してまいりました。今般の譲渡により、更なる開発を推進すると同時に、本技術の知的財産権を継承し、中国をはじめとする世界各地におけるライセンス活動を展開します。
高分子量PLAについて
高分子量PLAとは、重量平均分子量が30万以上のポリ乳酸(PLA)のことを言います。ポリ乳酸(PLA)は、一定の環境下で水と二酸化炭素に分解する(生分解性)ため、環境汚染の低減が期待できます。一方で、化石由来のプラスチックと比べると分子量が低く、化学構造が単純なため、強度や耐熱性が低いことが問題になっています。リコーがこれまで培ってきた超臨界二酸化炭素を用いた可塑化重合法で、高分子量PLAを製造する技術を開発しました。
ハイケムの生分解性材料事業について
ハイケムは中国最大のポリ乳酸(PLA)メーカーである安徽豊原集団有限公司(豊原集団)と事業戦略パートナーシップ契約を締結するなど、生分解性材料のマーケット開拓にいち早く取り組んでまいりました。また、PLAのみならずポリブチレンアジペート/テレフタレート(PBAT)や海洋分解性樹脂(PHA)など合計7種類の生分解性材料を輸入販売する体制を構築しています。また、2021年12月には、次世代のPLA素材「HIGHLACT®(ハイラクト®)」を発表し、アパレル向けのPLA繊維の開発にも取り組んでいます。
ハイケムのライセンス活動について
ハイケムは、日本と中国の化学品市場における深い技術的知見とマーケット開拓力に、自社の研究開発力と製造能力を掛け合わせることで、ライセンス事業を発展させてきました。特にSEG®(Syngas to Ethylene Glycol)技術と呼ばれる合成ガスからエチレングリコールを製造する技術については、中国を中心にマーケティング活動を展開し、総生産能力約1,000万トン/年、合計23件のライセンス契約を締結するなど、日本のコア技術の社会実装の実績も豊富です。更に、中国・江蘇省南通市に自社触媒工場を、日本と中国に自社研究施設を保有しており、高品質な触媒の提供およびプロセスの改善・改良、スケールアップについて多数の実績を有しています。 ハイケムは、今後も優れたマーケティング力と技術力をベースにライセンス活動をグローバルに展開し、日本の優れた技術を世界各地に展開し、社会実装を果たしてまいります。
株式会社リコー 概要
会社名:株式会社リコー
所在地:東京都大田区中馬込1-3-6
社長執行役員: 大山 晃(おおやま あきら)
事業内容:オフィスサービス・オフィスプリンティングをはじめ、商用印刷・産業印刷、サーマル・産業プロダクツ・デジタルカメラ等の製造・販売
ハイケム株式会社 概要 (https://highchem.co.jp/)
ハイケムは、化学品商社兼メーカーとして、商社部門では医薬や食品、農薬などのライフサイエンス分野から最先端のエレクトロニクス部材まで幅広い製品や技術を取り扱っています。また、メーカー機能を主体としたサステナ部門では、日本と中国に4つの研究所と触媒量産工場を保有しており、年産1,000万トンのライセンス実績を誇るC1系SEG®技術を梃にCO2を活用して化学品を製造する脱炭素技術の開発・商業化を始め、バイオ化学技術、次世代のバッテリー技術の開発にも注力しています。今後もより革新的な製品・技術とサービスを軸に、グローバルに事業を展開してまいります。
会社名: ハイケム株式会社(https://highchem.co.jp/)
所在地: 東京都港区虎ノ門1丁目3番1号 東京虎ノ門グローバルスクエア11階
代表取締役:高 潮(たか うしお)
事業概要:化学品の輸出入販売・受委託製造/技術ライセンス関連業務/触媒製造販売/生分解性材料販売等
【このリリースに関する報道機関からのお問合せ】
ハイケム株式会社 広報室 担当:黒岩(090-6539-4213)・陳
TEL:03-5251-8580 E-mail:koho@highchem.co.jp