このたび、北川進 京都大学特別教授がノーベル化学賞を受賞されたという輝かしいご報告に接し、心よりお祝い申し上げます。先生のご功績は、化学分野での新たな製造プロセスを切り拓くものであり、特に環境調和型技術の推進において、世界的に多大な影響を与え続けておられることに深い敬意を表します。
弊社は2015年より、JST(科学技術振興機構)の戦略的創造研究推進事業(ACCEL)において、北川先生が主導された多孔性配位高分子(PCP)のC1化学への応用研究に参画してまいりました。この取り組みは、限りある資源の有効活用と環境負荷の低減を両立させるグリーンケミストリーの理念に根ざしたものであり、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップであると確信しております。
さらに弊社は、UBEからの技術ライセンスに基づき、従来の石油由来原料に依存しない、合成ガスを原料としたエチレングリコール製造プロセスを確立し、これまでに20社以上へのライセンス展開、そして2022年には世界最大級となる年産180万トン規模のプラントの稼働を実現いたしました。このSEG®技術との融合においても、北川先生からは多方面にわたるご助言とご指導を賜り、深く感謝申し上げます。
今後は、PCPによるガス分離技術のさらなる応用を通じて、製造プロセスの環境負荷を一層低減させることを目指し、グリーンケミストリーの実践をより深化させてまいります。
北川先生のMOF(Metal-Organic Framework)研究における卓越した業績、そして基礎研究から社会実装に至るまで一貫して取り組まれる姿勢は、私たちにとって大きな励みであり、環境と調和する未来の化学を照らす希望の灯火でもあります。
今後とも、北川先生の卓越した研究成果が、持続可能な社会の構築に向けてさらなる貢献を果たされることを心より祈念申し上げます。
改めまして、この栄誉あるご受賞に、心より敬意と祝意を表します。
- ハイケム株式会社
- 代表取締役社長
- 高潮