触媒事業

日中で高品質な触媒の供給体制を確立

ハイケムでは、中国に自社触媒工場を保有し触媒の安定供給体制を整えています。また、日中に3つの研究所を保有しており、自社で触媒の新規開発及び改善・改良に取り組んでいます。これらの体制をベースに、触媒のリーディングカンパニーを目指しています。

触媒の製造拠点

2011年に江蘇省南通市に触媒工場を設立し、SEG®ライセンス提供企業などへのDMO触媒、
EG触媒の供給を始め、各種触媒の供給体制を整えています。

住所中国江蘇省南通市経済技術開発区 通順路6号 〒226017
設立2011年8月
従業員数約170名
延床面積40,499.79㎡
年間生産能力パラジウム触媒1,500トン/年、銅触媒1,500トン/年
SCR低温脱硝触媒1000トン/年

自社研究開発体制

ハイケムでは日中に3つの研究所を所有し、約50名の研究員が在籍しています。東京研究所では大学の研究室や企業の研究開発機関などと長期的な協力関係を構築し、質の高い基礎研究を行っています。また、触媒工場がある南通研究所では工業段階に近いパイロットやスケールアップを、上海研究所ではプロセス設計、エンジニアリングなどの工業化が可能な機能を備えています。
すなわち当社には基礎研究から実機レベルの技術検証まで可能な機能が整っており、オールハイケムで産業化を実現することが可能です。

  • 東京研究所

    研究開発スタッフ16名。東京研究所は京都大学、富山大学などの研究室と長期的な協力関係を構築しています。 また日本の大手企業の研究開発、技術部門とも良好な関係を維持しており、ハイケムの新技術及び新製品の開発を増強しています。

  • 上海研究所

    研究開発スタッフ7名。プロセス設計、エンジニアリング、生産設備立上、プロセス技術改良など、工業化の重要な部分を担当します。

  • 南通研究所

    研究開発スタッフ26名。研究開発及び実験チームとして、触媒工場の生産経験を活かし、東京研究所と協力してパイロット・スケールアップを行っています。また、触媒の性能評価、触媒用途開発、プロセス技術改良への協力、有機合成なども担当しています。

取り扱い製品・サービス

SEG®触媒

ハイケムが製造・販売を手掛けるSEG®触媒は、選択制が高く、その強度の強さと寿命の長さが高く評価されています。
また、南通工場は最先端の設備を取り揃えた触媒工場であり、高品質の触媒を安定供給できる体制を整えています。

環境触媒

現在、ハイケムの触媒チームは環境触媒に注目しています。中でも実績が出てきているのが、「SCR脱硝触媒」です。これは、工場や火力発電、ごみ焼却等で排出されるNOx(窒素酸化物)を除去するための触媒です。
日本の技術を用い、南通工場にて製造、ハイケムの中国ネットワークにおいて、製鉄所やごみ焼却場や政府施設等に向けた販売活動を開始しています。2018年には2件の契約を締結し、1件は2018年11月に稼働しました。稼働した河北省の製鉄所では、このSCR脱硝触媒が正常に稼働し、排出濃度30mg/Nm3,脱硝効率90%以上に達しています。

中国では環境規制はより強化されています。
ハイケムでは、NOxに限らず、VOCsや環境に優しいPET重合用チタン触媒等の展開にも取り組んでいます。

その他

●DMC触媒 ● 燃料電池関連触媒 など

ハイケムの提供するSEG®触媒の特長
選択率が高い
実生産中、カルボニル化触媒の選択率は99%以上に達しており、 水素化触媒は 98.5%以上に達しています。
水素化触媒の強度が高い
ハイケムの水素化触媒の強度は高く、且つ反応プロセス中粉化し難く、反応器内部の圧損は短時間で急上昇しません。
触媒の寿命が長い
ハイケムのカルボニル化反応をさせる触媒は新疆天業社のプラントで6年間の使用実績があります。また、水素化触媒は市場で唯一、一年間を超えた使用実績を持つ製品で、使用寿命は約1.5年です。
充填量の優位性
触媒の嵩密度が低く、同じ反応器中に充填される重量が比較的低いのが特徴です。
工場の生産水準が高い
南通工場は最先端の設備を取り揃えた触媒工場であり、高品質触媒の安定供給体制を整えています。